ニッキー・・・出てくるぞ。
先生!容態はどうですか?会えますか?
入ってもいいですが、少しだけにしてください。意識が回復したばかりで、まだ衰弱状態ですから。
モンローさんですか?お忙しいところ、申し訳ありませんが、ちょっとよろしいでしょうか?
・・・
・・・まあ・・・マックス・・・
おう、来てくれたか。
・・・どう、具合は?
ぴんぴんだよ、ほらこのとおり。想像どおりだろ?
それよりお前、なんでそんな顔してるんだよ?
何よ・・・ 死ぬほど心配したんだから。
何てこった・・・ちょっと好きにさせておいたら、もう病院行きだぜ。
そのために来たんじゃないか。
ありがとうよ。いつも気持ちを上向きにさせてくれて。
今は元気になることだけ考えて。サ・ン・デ・ィも、お前がいないと調子が出ないと言ってるぞ。救助隊を呼んだのは、あいつだったんだ。
それはすごいや。ぼろマシンにも恩があるということか。何か良い知らせはないのかい?
先生、手術の結果は?
成功したと言えますよ。鎖骨、上腕、橈骨、尺骨を再構築し、折れた肋骨の位置を調整しました。ご安心ください、永久的損傷は残らないはずですから・・・
「リハビリは長くて大変なものとなるでしょう・・・もちろん、しばらくレースのことは忘れていただかないと。お気の毒ですが。」
来た!
ピエール・カッセヴィッツ、ワープテレビ局。マックス・マッキンタイヤ の事故により、番狂わせがありました。明日のレースの予想はいかがですか?
コメントをお願いします!
困難な状況のレガシー チームの心中を察しますが、レースはレースなので・・・いつものように優勝を目指して頑張りたいと思います。
いずれにしても、マックスは毎シーズンいつでも素晴らしいライバルでした・・・
・・・世界選手権のタイトルを、彼とそのチームに捧げたいと思います!
・・・こん畜生!殴ってやりたいぜ・・・
こんな所に居ないほうがいいわよ。
さっき病院で・・・
・・・サーキット管理者の二人に声をかけられた。
何で?
セーフティシステムのログをチェックしたんだそうだ。ドローンのプログラミングに手が加えられていたらしい。
...えっ
ミスカソニックの奴らの仕業だろう、そんな気がする。
内緒でシステム内を覗くことはできる?奴らの足跡が残っているかもしれないわ。
できることはできるが、時間がかかるぞ・・・
やめとけ!本当に奴らの仕業だとしたら、サーキットでタイトルを奪って、敵をとってやる!
マックス?!
VIS.ユーザーの皆様、選手権のファイナルレースへようこそ!ポッドをしっかりと持ち、レースをお楽しみください。本日ここで繰り広げられるのはタイトル決定戦です!」
「ミスカソニックは予選でポールポジションを取り、ワールドチャンピオンへの道を確実に固めています。」
「レガシーは、勝つには全力を尽くさなければいけません・・・」
「特に事故の後、レガシーのレーサー、マックス・マッキンタイヤがボックスからレースをフォローしなければならなかくなったからには・・・」
頑張れ、大丈夫だ。俺たちのやり方を忘れるな。迷ったときには、俺がやりそうなことをやれ。
素晴らしいアドバイスだね、病院で寝ているはずの人にしては。
細かいことにこだわる時ではない。サンディ、意味はわかってるだろう?
もちろん。アクセル全開、安全は二の次。
・・・少しのチャンスも逃すな。
そんなに急ぐな、青二才のくせに。
レガシーが見事に追い抜き、わずか2周で先頭となりました。
「おっと!ミスカソニックがライバルの車両に当たりました!」
「予想外の、しかも明らかにルール違反です。ミスカソニックが何らかのペナルティを受けてもおかしくありません。」
「レガシーがコントロールを失い、首位を逃しました・・・」
「・・・それにもめげず、軌道に戻りました。決闘が続きます!」
「これはいったい何だ??」
勝つためならば、どんなやり方でもあり、とライバルが教えてくれたんだ。
「ご親切にも。」
さあ、追い抜け、サンディ。
よし!
スピードが少し落ちましたが、レガシーが再びミスカソニックへの攻撃を始めました・・・
・・・追い抜くための隙を狙っているようです。
そうしているうちに、カルデラ・アイランド サーキットで一番注目のコーナーにさしかかります。
いったんコーナーに入ったら、次のストレートまで追い越しのチャンスはない。一か八か、やってみる!
そうだ。やってみろ。俺には計略がある。
「カルデラ・アイランドのパラボリカは、今シーズンに導入された新要素のひとつで、火山やマグマの吹き出る岩の間をマシンたちが全速力で駆け抜けることになります。」
VIS.IOを使えば、それを目の当たりに体験することができます。
準備しておけよ。コーナーの頂点まで敵の後ろにぴったり付いていて、不意打ちでコーナー内へ追いやり、抜かすんだ。
何だと??ありえない!このスピードではコントロールが保てない!
「いや、大丈夫だ!ほら、あと少し!」
速度出しすぎだよ、マックス。自殺行為だ!
「大丈夫!きっと成功する!」
「今だ!行け、行け!」
「信じられません!」
だめだ!
「レガシーがコーナーの内側でかなり無理な追い越しを図りました。今シーズンを通じて、マッキンタイヤはずっとこういった危険な操縦を続けてきました。」
「サ・ン・デ・ィ!」
だめだ!だめだよ!
だめ!だめ!
「・・・しかし今回は成功しなかったようです!レガシー・レーシングはコントロールを失い、コース脇へと弾き出されつつあります!」
だめだ!
「ガードレールに激突しました!レガシーチームの夢はこれで果てることに・・・」
くそっ!サ・ン・デ・ィ!
いや・・・ちょっとお待ちください・・・
すごい!意外や意外・・・
「・・・レガシーがまだコースから外れていません!レースはまだ終わっていません!」
ほらね!俺の言うとおりだろう!!
サ・ン・デ・ィ、ごめんよ・・・
黙っていてくれ!!!
「レガシーが気違いじみた追い越しで挽回しました!あたかもライバルなど存在しないかのような追い抜き方です・・・ファイナルでも、このチームは意外な展開を見せ付けてくれます!」
「サ・ン・デ・ィ!」
「行け、サ・ン・デ・ィ・・・」
・・・だめよ、反応がないわ。
いったい全体、どうなってるんだ?!
「なぜボックスへ戻ってきたのでしょうか??」
マックス!!立ち上がれ!
サ・ン・デ・ィ、ごめん・・・
黙れ。言い訳もアドバイスも要らない。一緒でなければだめなんだ。
「・・・このタイトルを勝ち取るには、一つしか手はない。」
「それは一体となって戦うことだ。サーキットで。」

つづく

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